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じゃれつき遊び講演と実技

1.1983年度の「さつき幼稚園年長児の大脳前頭葉調査結果」

 さつき幼稚園では、日本体育大学野井真吾研究室と共同研究として、1983年度から毎年「大脳前頭葉調査」を40年間継続してきました。 
 下記の図は、1983年度の「さつき幼稚園年長児の大脳前頭葉調査結果」です。この図を見て、正直園児達は“怪物(ドラゴン)”だと思いました。
 赤は「活発型」を表わしています。活発型とは、興奮と抑制のバランスが良く切り替えも良いタイプのことです。大人は「活発型」が80%と言われています。さつき幼稚園の年長児は僅か6歳なのに、人間の最も重要な「大脳前頭葉」(人間の司令塔)が大人並に発達していたことがわかります。
しかも、一年間で「5回も調査」をしており、発達していく過程がより「明確になりました。1月に数値が下がっているのは「2週間の冬休み」の影響です。逆説的に言えば「集団保育の成果」がここにも見られ、「5回の調査」によってその信頼性を高めております。年少児・年中児も同様に調査をしており、1学年毎に「大脳前頭葉」が発達していくのがわかります。

2.1984年度に一年間継続した園児の歩数調査

 当園児の“怪物(ドラゴン)”ぶりは、園児の運動量にも表れております。下記の図は、1984年度一年間継続した年長児の歩数調査です。男女一日平均歩数が15,849歩でした。これは活力のある当園児が往復6kmの遠足をした時の歩数に匹敵します。
 
 ここで重要なのは、約半分は保育中の歩数ですが、約半分は帰宅後の歩数であるということです。
40年前の園児達は公園などの外遊びを多かったので、運動量が多いことが見て取れます。それは、男児により顕著で、5月・6月・7月・9月・10月の日照時間が長い時期は2万歩近い歩数となる一方で、日照時間が短い時期には目立って歩数が減少し、3月になると再び増加に転じていることからもわかります。(8月に歩数が目立って減少することは、大脳前頭葉の1月の結果と同じ傾向)
 
 この1年間全園児(92名)による歩数調査は、登園時・降園時・就寝時と一日3回歩数を記録し続けたもので、40年前の保護者がいかに忍耐深く協力的であったかを物語っております。他の同じような教育機関による歩数調査では、一番長期のものでも1ヶ月でした。当園児の歩数調査は他に類例をみないものであり、子どもらしい活力に溢れた時代の驚異的な姿を科学的に確かな証拠として残しえた意義は大きいと言えます。当園が「世界に誇る」貴重な証拠です。園児達が確かに“怪物(ドラゴン)”だったといえる証拠だったと考えております。

3.「狩猟採集時代」と現代人の「大脳」は99.9%同じ

上記は確かに40年も前の園児の話ですが、700万年もの人類の歴史の中で「狩猟採集時代」と現代人の「大脳」は99.9%同じだと、『スマホ脳』・『一流の頭脳』・『最強脳』が世界的ベストセラーの著者アンデシュ・ハンセン先生は、下記のように述べております。

人間は、地球上に現れてから99.9%の時間を、狩猟と採集に費やしてきた。そのため私たちの脳は、今でも当時の生活様式に最適化されており、この1万年のあいだ変化していない。

 『前頭葉バカ社会』の高齢者精神医学で著名な著者和田秀樹先生は、「日本人の9割」は前頭葉バカであると著作の中で述べております。
1983年度~2003年  ドラゴン期間  
2004年度~2010年  ドラゴン片鱗期間
2011年度~2022年  ただの子ども期間

では、どうしたら「再び、ドラゴンになれるか。」
「大脳前頭葉を日々の生活の中でどのようにすれば育てられるか」
今回の講演でその方法について具体的に語ります。
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